2017年12月31日日曜日

11月ゲストの日

11月のゲストは現代美術家の村上慧(むらかみさとし)くん。
アーティスト友達である彼。

芸術家の仕事の本質として私は、「概念を壊す」という要素があると思います。
それが今月のテーマとぴったりだとおもいお誘いしました。

代表作として、「家を背負って歩く」というワークがあります。
自分が寝れる大きさの発泡スチロール性の家をつくり、それを背負って日本を二周くらい歩いた彼。
そもそも家が歩くという概念は日本には希薄。遊牧民なら別かもしれないけれど。
震災以降、定住するということに疑問をもった村上くんの作品です





 その作品の映像をみるとみんなはくすくす笑い出し、
そして本も食い入るようにみていました。

「みんなも家つくって歩いてみる?」と聞くと
「作りたい!!!!」と前のめりなみんな^^

さっそく段ボールでつくりました。
一軒の家で歩きたい子もいれば、3つ繋げて集合住宅にした子も、、、(3人4脚状態!)

いざ、出陣△





小さな家の大行進。
商店街を練りあるいて、ここってところに家を置いて小さな街ができていきます。
駅前にも、、お邪魔しました、、、(ほんとにお邪魔でごめんなさい)

にこにこ笑ってくれる人もいれば、舌打ちする大人も、、、、
これってアートの醍醐味だななんて思いながらみていました。

「そろそろおまわりさんきちゃうから帰ろう。笑」と村上くん。

アトリエに帰って、村上くんの新作「清掃員村上」をみせてもらったりして、
わくわくする一日がおわりました。

本質的な芸術行為とこどもたちって親和性が高いと思います。
その実感ができた一日。
そのまま家を被って帰るみんなでした!!






11月テーマの日

なんと大晦日に寺子屋の報告ブログをかくという、、、
8/31に宿題やってるこどもみたいな東山です、、、


しかも11がつから溜めている!!ひゃ〜がんばります!!


早速11月の報告。

テーマは「壊す・切る」
それまで、9月の繋ぐ、結ぶ/10月の解く、許す
ときていて のこのテーマ




攻撃的なイメージがあるかもしれませんが、こんな話をしました。


「こんがらがってしまって解けない糸を切ることで解けることもあるよね」
という説明から、人間関係もきっとそんなんだよ。
”どうしても合わない、なにをしても近付けない”そんな人もいる、
そんな時は無理して仲良くなろうとしなくても、距離をとったり、離れたりしていいこと、もしいじめっこがいたら、学校休んだっていいし、縁を切ることを選んだっていい。

自分の心を、自分らしくいられる場所を選ぶことが大事で、そのために
壊したり切ったりも必要なこと。

インドのシバ神だって、破壊と創造の神様で、壊した後は創ればいい。
震災があっても、そのあとにまた街を創ることができる。
むやみやたらに壊すのは違うけれど、壊れること、壊すことにも意味があるはず。


そんな話をして、鉛筆を一本見せました。
「これなに?」

そう聞くと、みんなは
「鉛筆でしょ?」
と言いました。

「確かに、私達はこれにえんぴつって名前をつけて、大多数の人がそう呼んでるかもしれない。でも、これを初めて見る人は鉛筆なんて言葉もしらないし、全く違う国では違う言葉で呼ばれている。そもそも、よーくみると全部が木でできてるから、木って呼んでもいいのかもしれないし、えんぴつにみえて、実は全く違う物かもしれない。えんぴつって信じている人が多いだけなのかもしれない。」


信じ切っていること、当たり前だと思っている考えや概念を壊すことも、
ときには生きてく上で大切なんじゃないかと思うのです。
目で見ることを信じ切らないことも、 時には。


そんなこんなで、みんなに、黒画用紙=普段は絵を描くもの
という概念を壊してもらって、すきなように切って、なにかをつくりだして!!と
ワークをしてもらいました。





それでできたのがコチラ









仮面のようなもの、なにか伸びるもの、ただ無心に切った結果にできた
自分でも考えていなかった新しい形 。

私は、かたくなった考えを壊す怪獣をつくりました。

そのあとは、みんなに自分のなかの壊してしまいたいところをいってもらって
それを描いた大きな紙をビリビリに切り裂くというワーク。大ハッスルでした。笑

 「朝起きれない自分」とか「すく怒ってしまう自分」など、、、


みんなスッキリしたかな


いらない凝り固まったなにかが壊れて、よりみんならしくいられるように
11月のワークは続きます。◯

2017年11月12日日曜日

10月 ゲストの日

「解す・許す」に合うゲスト、、、と考えていて呼んだのは
振付家の友人、白神ももこちゃん。

彼女は、”コンプレックス”も愛おしいものにしてしまう、おおきなあったかい視点で人間を捉えている人です。このテーマにぴったり!
彼女の主宰するその名もモモンガ・コンプレックスというダンスカンパニーの作品に私も昔出演させてもらっていました。


 そんなももちゃんの日。
まずは、こどもたちがちゃんばらみたいなことをしていたので、そこから拾ってくれて
”遠くにいる人を倒すゲーム”にもっていってくれました。

まずは一人ずつ攻撃!!
 78点!!とか
 15点!!とか
 なかなかももちゃん倒れないので、みんなで!!!

それでも倒れない!!!


 で、みんなで会議して、チーム技

わ〜!!倒れたぞ〜!!!
(優しい、、笑)



それから、のれんに腕押し、の攻撃されてもわらいながら元に戻ってくる、というワーク。
 笑える強さってあるよなあ。

そのあとは人に寄り添うワークです
固まってしまった人と同じポーズをして、しゃべらないで動きを合わせて動き出すというもの。みんなが丁寧に空気を、意思を読みあっていました。


最後に、
からだのなかで自分の好きな所 /きらいな所/誰かから見てよいとおもう所/の三カ所にシールをはって、相手にみせるというワーク。


最初は2人でやって、バラバラになっていって、音楽がついて、男女で見せあって、、、



 愉快なダンスになってしまいました☆


ワークの後も、ももちゃんの考えた寄り添う氷鬼で遊んだみんな。
ももちゃんの朗らかな大きさに解されて、自分や他者を許せる力になったでしょう。◯

笑って許してしまうのが、いちばん幸せな気がします。
たのしかったなあ!!!

ももちゃん、ありがとうございました^^

10月 しぜんの日

しぜんの日は、やってきました、どんぐりの季節!!

ということで、今日も公園の出発!!!

 道すがらにいろんなことを教わりながら、どんぐりを拾います。
 こんなところにも。

 黄金虫の羽もみつけた!綺麗だね〜
 夕陽が秋満開
 いろんな形があるね、こなら、くぬぎ、木によって違います

 ジョロウグモ発見!!ジョロウグモの知識を聞いて、虫眼鏡で観察
触ったことのないこも、初挑戦していました!!ひとり、触れなかったけど、、、、


そのあとは、木のおにごっこをしたり、公園でからだをうごかしてから
帰路につきました*

帰ってきてから、みんな大好きコマ作り!!!
からのドングリゴマ大会!!!

 真剣に大盛り上がりでした^^

10月 造形の日


 10月のゆいちゃんの造形の日は、迷路を造りました!!!
 ロールプレイングゲームのようなHP(?)というパワーやアイテムをゲットしていく迷路を描く子が多かったので、「みんなが実際生きる上でゲットしたい力ってなに?」
と聞いてそれぞれ5つあげてもらいました。

優しさ、勇気、愛する力、、、など色々とでてきて、それぞれその子らしい力が一つづつ入っていて印象的でした。
ちょっとおこりんぼで、怒りの後に泣いてしまうの男の子が、テーマの日には、自分の嫌いな所で”すぐに泣いちゃう所”と書いていたのですが、この時にほしい力で最後の最後に”すぐに怒らない力”と言ってて、なんだか感動してしまいました。
ちゃんと自分の中の解すべき所をみつけたんだね

それぞれにつくった迷路は、繫がるようになっていて、最後は東山の迷路に辿り着きました。それは、死後の世界の迷路で、さんずの川をわたって、えんま様からの質問があって、、というものなの。
うそをついたことがある、でみんな地獄にいってしまって、でも蜘蛛の糸に助けられます。
”その蜘蛛は、みんなを想ってくれている人たちの想いの固まりなので、いつもたいせつにしてくれる人に、ありがとうといいましょう” というマスにいくと、みんながみんなにむかって「ありがとう」と言いあっていました。なんて素直であったかい子たちなんだろう。
それから、”死んでしまったけど、一言、だれかになにか言えるとしたら、誰になんて言いますか?”という質問では「お母さんに、産んでくれて、ありがとうって言いたい」とか「楽しかったよって伝えたい」とか。もう私は泣きそうでした。

”後悔していることは?”という質問ではみんな「ない!」笑
素晴らしいです。

そして、この迷路のゴールには私からのメッセージが書いてあります。


みんなに今を、生きていることを、大切にしてほしいなとおもって描いた迷路でした。◯

10月 空間の日



空間の日(さちえさんの日)は、「いじめ」をテーマに進めてくれました。


まずはゲーム。周りを読むゲームです。
1〜10まで、人とかぶらないようにいうというルール。

これが結構難しくて、性格がでます。笑
どんどん言ってしまって、人とかぶったりしてなかなかクリアできない。
でも、やっていくうちに、どんどん周りの様子をみれるようになってきたみんな。
いろんなひとのいろんな意思があることをこのゲームで感じられたかな?

 それから本題の
 いじめってなに?という話から。
まだいじわると、ふざけと、いじめとあまり違いが分からない様子のみんな。
 

そんなみんなに小学生が書いた、いじめの詩を読んでくれました。
とても集中しているみんな。

私(東山)もいじめられっこだったので、具体的な体験談を話しました。
その話も真剣に受け止めてくれました。


いじめられても、相手を許したりもできる
自分を責めずに許すことも必要
苦しかったらその場所を離れてもいい
 
たくさんのことを話しました。


そんなワークのあとに、最初のゲームをやってみると、なんだかさっきよりスムーズにできていました。こどもたちの感覚ってすごいなあ、、、


 みんなが相手を認め、許す力をつけていっているような気がしました。
 



10月 からだの日

「解く・許す」のからだの日

まずは、からだを解く、というので、マッサージから。
さちえさんの筋肉の固い所を 探します。
「ここ?」とさわるところが骨だったりして、
みんな意外と骨と筋肉の場所って知らないみたい。

ここは骨だよ、とか教えるとここは?ここは?と聞いてくる皆。
からだのことって興味あるんだなあ。


それから、”許す”からだ のワークへ。

みんなの前で「んも〜〜〜〜〜!!!」と怒ってみました。
それから「いいよ」と許してみました。

「からだ、どうなってるかな?」と問いかけて
怒っている時は力が入っている、許すときは力が抜けていることを理解したみんな。

(力を抜いて怒ってみると、全然怒れなくて、笑っちゃう。笑)
そこから身体の箇所箇所の力を抜くワークを。
みんなに歩き回ってもらって、全身をつかって歩く所から、
「くびの力が抜けま〜す」とか
「こんどは左足の膝!」と声をかけて、その部分に力を入れないで動くというもの。

当たり前のように使ってる身体ですが、一カ所力が使えないだけで、随分様子が変わります。







からだの一カ所の力が抜けながらの鬼ごっこもしてみました^^


その後は、力が抜けていく人を支える、動かすワークなど*

 操り人形になってみたり、ちからが抜けていく大人をどれだけ支えられるか、みんなで力を合わせたり。

許すには、周りの理解や協力も必要なのかもしれません。




素直にごめんね、いいよ、が言えたり、
相手の状況や考えを理解し、想像する力を持っていてほしいなと願います。